こんにちは!証券兄さんです。
資産運用の大原則は「分散投資」です。以前は株式と債券に分散することが重要と言われていたが、株式と債券の相関が高まっている昨今において、新たな分散先として活用されているのがオルタナティブです。
リキッド・オルタナティブは日本では、まだあまり知られていない投資先です。そこで今回は、リキッド・オルタナティブとは何かについてまとめていきたいと思います。
リキッド・オルタナティブとは?
「リキッド・オルタナティブとは何か」を理解するためには、まず「オルタナティブとは何か」を理解する必要があります。オルタナティブは「代替的」という意味で、大きく分けて2つの代替があります。ひとつは「伝統的な運用資産の代替」、もうひとつは「伝統的な運用方法の代替」です。
前者は不動産、商品、貴金属、穀物、インフラなどを指します。株式や債券といった伝統的な資産以外に分散するための資産群ということです。後者は、株式や債券といった伝統的な資産を運用するものの、運用の仕方が伝統的手法 (基本的には「買った後は価格が上昇するのを待つ」という手法) ではない資産群のことです。その代表格が、どんなマーケット状況でもプラスのリターンを目指すヘッジファンドです。一般的には、どちらも流動性は低いです。
ここからがリキッド・オルタナティブのついてになりますが、リキッドは日本語に訳すと「流動性の」「動きやすい」という意味であり、リキッド・オルタナティブは「流動性の高いオルタナティブ」となる。つまり、リキッド・オルタナティブは、ヘッジファンドに流動性を加えた資産ということです。
個人投資家がリキッド・オルタナティブを保有する方法は、投資信託やETFが一般的です。したがって、まずメリットとして挙げられるのは、本来は流動性が低いヘッジファンドを、流動性が保たれている市場の中で売買できることになります。また、今までは、ある程度まとまったロット (場合によっては億単位になることもある) でないと売買できなかったヘッジファンドに、比較的少額から投資できるようになったこともメリットと言えるでしょう。
リキッド・オルタナティブは、まだ日本ではあまり知られていませんが、海外では米国を中心に急成長しています。大手金融機関が発表した調査によると、2017年には市場規模が1.3兆ドルに達すると予測されています。また、別の大手金融機関系シンクタンクのレポートによると、やや古いデータではあるが2004年から2013年の10年間で約7.5倍になったとのことです。
資産運用の世界において、米国で主流になるものは、いくらかの時間を置いて、日本でも主流になる傾向が強いです。リキッド・オルタナティブがこのまま米国で拡大を続けていけば、日本でも市場が拡大していくことが期待できますね。
あくまでご参考までに。
今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!
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