こんにちは!証券兄さんです。
初心者におすすめの投資方法として、定期的に、継続して、一定額を積み立てる「ドルコスト平均法」が紹介されることが多いですね。
しかし、このドルコスト平均法も万能なのものではありません。
今回はドルコスト平均法にまつわる失敗例についてまとめていきたいと思います。
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、値動きのある金融商品を購入する場合に、定期的に、継続して、一定金額ずつ金融商品を購入する方法を言います。
定期的に一定の金額で購入することで、相場の値段が高い時には少なく、相場の値段が安い時には多く購入できることから、購入価格を平準化することができ、数量ベースで購入するよりも平均取得価格が安くなるという手法です。
また、機械的に投資するので投資タイミングに迷う必要がないのも魅力の1つです。
というのも、投資初心者は、投資する際いつ買ってよいのかわからないからです。
投資はしたいけれども踏み出す勇気がなかったり、買うタイミングがわからない人を後押しするには、もってこいの投資手法と言えますね。
一度に全額を投資するのではなく、定期的に一定額を投資することでリスクを分散できるとして注目され、個人投資家の中にも実践している人が多くいます。
投資をはじめることの障害になっているのが、投資の恐怖だとしたら、それを取り除くための方法論としてドルコスト平均法が使われているということは決して悪いことではないと証券兄さんは思います。
なお、「ドル」という語句が使われていますが、ドルを売買するという狭義ではなく、さまざまな投資対象全般に用いられています。
「ドルコスト平均法」は良いのか、悪いのか?
結論としては、ドルコスト平均法は優れた投資方法であるが、完璧な投資方法ではないことを認識しておくことが重要です。
金融商品の代表的なリスクには、「信用リスク」、「市場リスク」、「カントリーリスク」があり、同じ金融商品であれば、特定時点のリスクは購入方法によって変わりません。
したがって、ドルコスト平均法だからといってリスクが少なくなるわけではありません。
もし、ドルコスト平均法によって、投資対象のリスクが低減すると思っている人がいるとすれば、それは誤解ですので気を付けて下さい。
ただ、投資は買うタイミングと売るタイミングが重要なので、そのタイミングを大きく誤らないという点では優れていることは間違いありません。
この点について、安値で一括購入した方が、投資効率が高いと批判する者もいるが、それは結果論であって、プロであっても底値で買えることは滅多にありません。また天井で売れることもほとんどありません。
そう考えると、ある程度購入時期を分散し、平均購入単価を引き下げることは十分意味がありますね。
また、ある程度の金融資産を有している場合には一括投資も選択できますが、金融資産を有していない場合に、お金を貯めてから投資をするというのでは、機会損失を生じてしまいます。
その意味では初心者が資産を形成する過程で利用するのは決して悪くない手法です。
悪くない手法ゆえに、「初心者はドルコスト平均法をやっておけ!」・「ドルコスト平均法ならいつか儲かる」という意見もありますが、完璧な投資手法などこの世に存在しませんから安易な意見には気を付けてください。
ドルコスト平均法のデメリットを上げると、
①下落相場では損失が拡大します
ドルコスト平均法が持つ最大のネックは、その相場が上下を繰り返しながら緩やかに上昇していくような展開でないと有効性が乏しいことです。
10万円を10回に分けて1万円ずつ分散投資をするとしても、その投資商品がずっと値下がりを続けているようでは、買い増しをすればするほど損失を拡大させてしまいます。
②投資商品によっては手数料が高くなる
FXのように売買手数料が安い投資商品であれば気にならない部分ですが、投資商品によっては手数料が意外に重荷になることがあります。
1回で完了しようとしていた投資を10回に分けたとすると手数料も10倍になるので、ドルコスト平均法を実践する場合は手数料を考慮に入れておく必要があります。
③分散されているのは価格変動リスクだけ
投資のリスクを低くする基本は、分散投資です。ドルコスト平均法は投資をするタイミングを分散することでリスク軽減を狙いますが、投資対象は1つのままです。
株、FX、投資信託、不動産、現物商品などさまざまな投資対象に投資をするのが分散投資の基本なので、リスク分散という意味では若干力不足は否めません。
こういったデメリットもありますが、逆に言えば、時間を味方につけてリスクを分散出来る・最初に投資金の全額を用意しなくてもOK・機械的な取引なので感情に左右されにくいなどさまざまなメリットがありますので、初心者におすすめの投資手法だと証券兄さんは思います。
デメリットを知らずに投資することこそが最大のリスクですので、メリット・デメリット両面から見て投資手法を考えてみてくださいね。
あくまでご参考までに。
今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!