こんにちは!証券兄さんです。
海外ETFの種類は日本市場とは比較にならないほど多く、地域別・セクター別、債券、コモディティ市場等に投資することが可能です。米国投資を始める理由に「海外ETFを買いたい!」という意見も多いです。今回は1000以上ある中でも、初めての方が注目すべき5銘柄についてまとめていきたいと思います。
ETFとは?
ETFとは、特定の指数、例えば日経平均株価や東証株価指数(TOPIX)等の動きに連動する運用成果をめざし、東京証券取引所などの金融商品取引所に上場している投資信託の事です。
要するに、日経平均株価に連動するETFなら、日経平均株価を買っていると考えて問題ありません。
ETFは、“Exchange Traded Funds”の略で、「上場投資信託」と呼ばれています。指数は株式だけでなく、債券、REIT(リート)、通貨、コモディティ(商品)の指数もあります。
投資先も日本から海外に広がり、投資しにくい国と地域と資産に手軽に投資ができるようになりました。日本で上場しているので日本円で買うことが出来ます。
似ている商品として投資信託に「インデックスファンド」がありますが、 ETFは、そのインデックスファンドが金融商品取引所に上場しているようなイメージの金融商品です。
ETFもインデックスファンドも運用の目的は同じで、指数の動きに連動する運用成果をめざす、指数連動型の投資信託です。対象指数と同じ銘柄・比率で株式や債券を保有する方法や、定量的な分析によってその株式や債券の保有比率を工夫する方法、また、派生商品を使う方法で、指数の動きに連動する運用成果が可能になります。
インデックスファンドは、1日1回算出される基準価額で、1日1回しか取引きできませんが、ETFはそのインデックスファンドを投資家の判断で、金融商品取引所の取引時間内に、株式と同様に相場の動きを見ながら売り買いができるとイメージするとわかりやすいと思います。つまり、急なニュースや相場の変化にも対応できるということですね。
注目すべき5つの銘柄
米国市場には1000本以上ものETFが上場されています。ここではその中から、日本の投資家から人気・注目が高い5銘柄に絞って紹介します。
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)
ETFの中でも、商品レベルが群を抜いて高いのが「バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(VT)」です。
究極の分散投資
VTは、世界中(先進国や新興国)の大・中・小企業の株式に投資しています。 投資先が47ヶ国で8,000銘柄で全世界の市場時価総額の98%以上をカバーするというのですから驚きです。(一般的には85%程度をカバーしていれば、かなり優秀な部類と言えます。)
地球の経済を丸ごと買ってしまうような、とんでもないスケールのETFです。
圧倒的な低コスト
世界中の大・中・小型株に投資をしていますので、通常であれば高いコストを覚悟しなくてはいけません。
しかし、この商品はその心配は無用、経費率は0.11%という信じられない低コストを実現(2017年7月1日時点)しています。そして今後も更に下がる可能性があるのです。
基本情報
【運用会社】 ザ・バンガード・グループ・インク
【ベンチマーク】 FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
【配当スケジュール】 四半期毎(年4回)
【管理報酬】 年率0.11%(2017年7月28日現在)
●配当状況とリターン(5年:年率) 基準日:2017年7月28日
基準日・株価 | 配当の回数 | 配当利回り | リターン/5年 |
69.34$ | 年4回 | 2.76% | 10.90% |
5年間の1年毎の平均リターンが10.90%です。100万円投資していた場合、5年後に167万円になります。
投資信託組入れ上位銘柄
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合% |
---|---|---|---|
AAPL:US アップル | 933.69 千 | 134.47 百万 | 1.57 |
MSFT:US マイクロソフト | 1.34 百万 | 92.21 百万 | 1.07 |
AMZN:US アマゾン・ドット・コム | 70.93 千 | 68.66 百万 | 0.80 |
JNJ:US ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 480.35 千 | 63.55 百万 | 0.74 |
FB:US フェイスブック | 414.78 千 | 62.62 百万 | 0.73 |
XOM:US エクソンモービル | 753.30 千 | 60.81 百万 | 0.71 |
JPM:US JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 631.55 千 | 57.72 百万 | 0.67 |
GOOGL:US アルファベット | 55.11 千 | 51.23 百万 | 0.60 |
NESN:VX ネスレ | 551.30 千 | 48.08 百万 | 0.56 |
GOOG:US アルファベット | 51.78 千 | 47.06 百万 | 0.55 |
iシェアーズ コア S&P 500(IVV)
S&P 500インデックスの価格および利回り実績と同等水準の投資成果を目指すETFです。米国市場の全主要業種を代表する500銘柄(大型株)で構成されています。
S&P500のETFで最安水準
2016年に管理報酬を0.07%から0.04%に引き下げました。これは最安水準です。日本の投資信託にかかる手数料が3%前後になりますので、手数料で比較すると100分の一ほどになります。
基本情報
【運用会社】 ブラックロック・ファンド・ アドバイザーズ
【ベンチマーク】 S&P 500インデックス
【配当スケジュール】 四半期毎(年4回)
【管理報酬】 年率0.04%(2017年7月28日現在)
●配当状況とリターン(5年:年率) 基準日:2017年7月28日
基準日・株価 | 配当の回数 | 配当利回り | リターン/5年 |
248.91$ | 年4回 | 1.79% | 14.64% |
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合% |
---|---|---|---|
AAPL:US アップル | 29.93 百万 | 4.57 十億 | 3.74 |
MSFT:US マイクロソフト | 44.32 百万 | 3.29 十億 | 2.69 |
AMZN:US アマゾン・ドット・コム | 2.28 百万 | 2.37 十億 | 1.94 |
FB:US フェイスブック | 13.57 百万 | 2.24 十億 | 1.83 |
JNJ:US ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J) | 15.46 百万 | 2.04 十億 | 1.67 |
XOM:US エクソンモービル | 24.32 百万 | 1.95 十億 | 1.60 |
JPM:US JPモルガン・チェース・アンド・カンパニー | 20.39 百万 | 1.89 十億 | 1.55 |
BRK/B:US バークシャー・ハサウェイ | 10.90 百万 | 1.89 十億 | 1.54 |
GOOGL:US アルファベット | 1.71 百万 | 1.66 十億 | 1.35 |
GOOG:US アルファベット | 1.71 百万 | 1.63 十億 | 1.33 |
iシェアーズ 米国優先株式ETF(PFF)
S&P米国優先株式インデックスの価格および利回り実績と同等水準の投資成果を目指しています。
値上がりよりも利回りを重視するETFで、中長期運用に向いている商品だと考えています。
優先株メイン
優先株とは普通株式に比べて剰余金の配当を優先的に受ける、または残余財産の分配を優先的に受ける、あるいは両方について優先的に受けるという権利をもつ株式のことです。わかりやすくすると、配当が普通の株よりも高い株ということです。
基本情報
【運用会社】 ブラックロック・ファンド・ アドバイザーズ
【ベンチマーク】 インデックス S&P 米国優先株式インデックス
【配当スケジュール】 毎月毎(年12回)
【管理報酬】 年率0.47%(2017年7月28日現在)
●配当状況とリターン(5年:年率) 基準日:2017年7月28日
基準日・株価 | 配当の回数 | 配当利回り | リターン/5年 |
39.18$ | 年12回 | 5.47% | 6.08% |
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
---|---|---|---|
EP031581:PFD | 407.54 千 | 539.99 百万 | 2.90 |
EP048150:PFD | 546.53 千 | 494.85 百万 | 2.66 |
EP037922:PFD | 16.41 百万 | 445.86 百万 | 2.39 |
EP031566:PFD | 11.49 百万 | 309.27 百万 | 1.66 |
EP040047:PFD | 11.65 百万 | 305.78 百万 | 1.64 |
EP052829:PFD | 4.76 百万 | 265.43 百万 | 1.42 |
EP031553:PFD | 9.68 百万 | 264.64 百万 | 1.42 |
EP038907:PFD | 9.76 百万 | 263.14 百万 | 1.41 |
BRIXX:US ブラックロック・キャッシュ・ファンズ-トレジャリー | 241.72 百万 | 241.72 百万 | 1.30 |
EP030744:PFD | 9.01 百万 | 233.07 百万 | 1.25 |
バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)
世界の新興国22ヶ国の大型株と中型株に投資するETFです(中国・台湾・インドで50%以上)ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有してます。
「FTSEエマージング・インデックス」のパフォーマンスに連動する事を目指しています。
同種の海外ETFと比べて、管理報酬(経費率)が約4分の1という低コストが魅力です。(一般的に新興国の管理報酬は平均で0.6%くらいですが、バンガードは0.15%)
基本情報
【運用会社】 ザ・バンガード・グループ・インク
【ベンチマーク】 FTSEエマージング・インデックス
【配当スケジュール】 四半期毎(年4回)
【管理報酬】 年率0.14%(2017年7月28日現在)
●配当状況とリターン(5年:年率) 基準日:2017年7月28日
基準日・株価 | 配当の回数 | 配当利回り | リターン/5年 |
42.78$ | 年4回 | 2.37% | 4.06% |
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
---|---|---|---|
700:HK 騰訊[テンセント・ホールディングス] | 64.34 百万 | 2.31 十億 | 4.11 |
2330:TT 台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ | 172.12 百万 | 1.18 十億 | 2.09 |
NPN:SJ ナスパーズ | 5.13 百万 | 1.01 十億 | 1.80 |
939:HK 中国建設銀行 [チャイナ・コンストラクション | 1.09 十億 | 844.66 百万 | 1.50 |
TSM:US 台湾積体電路製造 [TSMC/台湾セ | 23.53 百万 | 822.44 百万 | 1.46 |
2317:TT 鴻海精密工業 [ホンハイ・プレシジョン・ | 179.17 百万 | 688.74 百万 | 1.23 |
941:HK 中国移動 [チャイナ・モバイル] | 63.84 百万 | 676.81 百万 | 1.21 |
1398:HK 中国工商銀行 | 946.63 百万 | 638.86 百万 | 1.14 |
HDFC:IN HDFC | 19.00 百万 | 474.50 百万 | 0.84 |
3988:HK 中国銀行 [バンク・オブ・チャイナ] | 922.20 百万 | 452.22 百万 | 0.81 |
iシェアーズ IBoxx 米ドル建て投資適格社債(LQD)
●配当状況とリターン(5年:年率) 基準日:2017年7月28日
基準日・株価 | 配当の回数 | 配当利回り | リターン/5年 |
120.79$ | 年12回 | 3.18% | 3.60% |
名称 | 数量 | 値 | ファンドの割合 |
---|---|---|---|
BRIXX:US ブラックロック・キャッシュ・ファンズ-トレジャリー | 237.73 百万 | 237.73 百万 | 0.63 |
JV646944:COR | 154.02 千 | 177.14 百万 | 0.47 |
LW337799:COR | 152.51 千 | 166.18 百万 | 0.44 |
JV646611:COR | 154.85 千 | 162.93 百万 | 0.43 |
EJ817026:COR | 108.20 千 | 122.16 百万 | 0.32 |
JV645621:COR | 104.26 千 | 107.40 百万 | 0.28 |
EG876383:COR | 75.37 千 | 100.29 百万 | 0.26 |
JV646833:COR | 86.29 千 | 97.23 百万 | 0.26 |
JV645971:COR | 81.77 千 | 86.08 百万 | 0.23 |
LW336206:COR | 81.11 千 | 82.36 百万 | 0.22 |
まとめ
いかがでしたでしょうか。リターン中心、配当中心にしろ大きな儲けが期待できそうですね。少し値下がりしているタイミングで買ってあとは放置という方法で利益が出せそうです。あくまでご参考までに。
今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!