老後:収入急減の「5つのイベント」

こんにちは!証券兄さんです。

以前、老後に向けて資金を作るための記事を書きました。そもそも、老後がまだまだ遠いよという方や、想像できないという方も多いのではないでしょうか。証券兄さんも、将来に備えるために「老後にどのようなことがあるのか」についてまとめたいと思います。

 

 給与や年金などの収入は、現在の水準がこの先も続くとつい考えてしまいがちです。

 しかし実際には収入が急減しやすい5つの「イベント」が存在します。特に50代半ばで収入が減る役職定年や70歳以降の有期型企業年金の終了、配偶者死亡による年金収入減などはあまり意識されることが少ないのではないでしょうか。あらかじめ崖の存在を認識して準備しておかないと、思わぬ資金ショートに直面してあわてることになりかねません。


役職定年、2~3割の賃金削減も

 

 第1のイベントである役職定年は、本来の定年が55歳から60歳に移行した1980~90年代に、人件費の抑制や組織活性化のために多くの企業が導入しました。関連統計は少ないですが、人事院の2007年調査では500人以上の企業の4割弱が導入。対象年齢は55歳が最も多く、次いで57歳とのこと。

役職定年前に比べて賃金水準が「変わらない」とした企業はわずか11%です。86%が「下がる」と回答し、うち約8割で「75~99%」、約2割で「50~74%」の水準に下がるとしました。

 このことからも、2~3割の賃金削減は珍しいことではありません。役職定年を考えずにローン返済額や教育費を決めると取り返しのつかないことになりかねません。

定年退職

 

 2つ目のイベントは定年退職です。こちらは、想定される方も多いのではないでしょうか。原則65歳までの雇用確保が義務付けられ、多くの企業が再雇用制度を導入しますが、収入は大きく減りがちです。

 厚生労働省の調査によると、5割の企業で再雇用後の基本給が定年時の「50%以上80%未満」の水準に、3割の企業で「50%未満」に下がります。

日本労働組合総連合会の「連合・賃金レポート2016」では60~64歳男性の年間賃金は平均385万円(医療業など除く)で、55~59歳時に比べて37%減る。しかも減少率は企業により大差があり、5~6割減るという例も多いとのこと。勤務先の60歳以降の雇用の仕組みを早めに確かめておきたいですね。

 

年金生活でさらに収入減

 

 再雇用が例えば65歳で終わり、公的年金生活に入ると収入はさらに減ります。3つ目のイベントです。

 厚生年金の受給者の平均月額(15年度)は男性の場合、基礎年金と合わせて約16万6000円。年収で約199万円となります。奥様がずっと専業主婦なら、奥様の基礎年金と合わせて200万円台後半でしょう。

ですが、厚生年金の受給額は現役時代の収入により変わります。ただ保険料に上限があるため、収入が高かった人でも受給額は平均よりせいぜい年40万~50万円多いくらいまでにしかならないそう。高収入だった人は生活コストも高止まりしやすいので、早めに身の丈にあった水準に切り替える必要があります。

企業年金の打ち切り

 

60歳以降でも、企業年金があれば生活の支えになります。しかし、企業年金はかつてのように終身でもらえるケースが激減しており、現在は10~15年程度の有期型が多いです。4つ目のイベントはこの有期型企業年金の終了です。

企業年金から支給がある間は支出も多くなりがちです。しかしながら、打ち切られる年代の方が、病気や健康に関して何かと費用が掛かってきます。企業年金が打ち切られる頃には貯蓄があまり残っておらず、その後の生活に困る人も多くみられるそうです。

配偶者死亡で年金減少

 第5のイベントは、配偶者の死亡による公的年金の減少です。

 旦那様の現役時代の平均年収を600万円、奥様は専業主婦などとして計算すると、夫婦ともに生きていれば受け取る年金額は計288万円です。月額にして約24万円で、高齢夫婦の無職世帯の平均支出額(27万円程度)を下回る結果になります。

旦那様が先に亡くなると年金はどれくらい減るのでしょうか。よくある勘違いが、夫の年金総額(厚生年金と基礎年金)の4分の3に相当する金額が遺族年金として支給されるというものです。

ですが実際には計算に旦那様の基礎年金部分は含まれません。この例では厚生年金(132万円)の4分の3に当たる約99万円が遺族年金となります。

これに加えて奥様は自分の基礎年金(78万円)を受け取りますが、それでも合計で177万円となります。夫婦で受け取れる金額に比べると約110万円も減ってしまうのです。支出は一人になっても大幅には減りませんね。毎月の赤字幅が大きくなるのは避けられないようです。

まとめ

 

 様々なイベントを乗り切るには現在の年収がいつまでも続かないことを認識したうえで夫婦ともに長く働くことや、生活を身の丈にあった水準に直すなどして貯蓄をなるべく多く残しておくことが大事かもしれません。とくに若いうちから準備をしておくことも重要になると思います。証券兄さんもできることから始めたいと思います。

 老後の資金の準備としては以前の記事を参考にして下さい。

 <「自営業の老後資金」 3つの制度で節税しながら年金作り

 <<老後の稼ぎ方>年金支給「停止」の仕組み 株で年金は貰えなくなる?

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

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