<要点だけチェック>イエレンFRB議長 ジャクソンホール講演での発言まとめ

こんにちは!証券兄さんです。

ジャクソンホールで行われたカンザスシティー連銀主催の経済シンポジウムでは、FRBのイエレン議長とECBのドラギ総裁が講演したが、ともに金融政策に関する言及はありませんでした。為替や株式市場に影響が大きいイベントなので要点をまとめていきたいと思います。

 

 

ジャクソンホール公演では金融政策に言及せず

 

イエレン議長はカンザスシティー連銀主催の年次シンポジウムで、金融危機を受けて過去10年間に導入された広範な金融規則をおおむね擁護し、自身を交代させるかどうか決定権を握るトランプ大統領の反規制の立場とは距離を置きました。

一連の規制は経済を過度に損なうことなく金融の安全性を高め、こうした規制を緩和させるなら「控えめ」なものにとどめるべきだとイエレン議長は語りました。

 

イエレン議長とは?

 

一応おさらいです。

 ジャネット・ルイーズ・イエレンJanet Louise Yellen、1946年8月13日 – )さんは、アメリカ合衆国の経済学者です。

第15代連邦準備制度理事会(FRB)議長(在任:2014年 – )を務めています。

FRB史上初の女性議長でもあります

 

インフレよりも失業に関心があり、金利を安易に上げないような「ハト派」と見られています。

 

2008年頃以降のアメリカの経済危機に対し、イエレンは前副議長として、マネタリーベースの大幅な増加による大規模な量的金融緩和政策に参画しました。

最終的にマネタリーベースは4兆ドルを超え、この量的金融緩和政策はアメリカの経済を良好に回復させたとして高い評価が見受けられる方です。

 

来年2月でFRB議長の4年の任期が切れます。FRB議長は、金融政策において影響力が強いため後任が現在から注目されています。

なお、今回の講演で続投をにらんでアピールするというよりも、思いの丈の最後の表明とも受け止められる内容を語りました。

 

 

イエレン議長の発言まとめ

 

「経済は第1四半期の減速の後に回復したと考えられる。」

「世界経済成長の加速は、今年の米輸出の一助になるだろう。」

※イエレン議長及びFRBは、現状景気が良いと考えており、金融政策をする必要がないと考えています。

 

「雇用の伸びは新規参入の労働力吸収に必要なペースをなお大幅に上回っており、近年の安定的な労働参加率は労働情勢の改善示している。」

「労働市場は、今後いく分かさらに強まる見通しである。」

「最近のインフレ指標の低迷、一時的な物価鈍化が大きく影響しているとみられる。」

雇用は持続可能な最大水準に近づいている。

※雇用も堅調であることをのべ、景気過熱対策を行うことが正しいと主張。今後は、米国の経済成長が緩やかになる政策を行うと考えられます。

 

今後数年で緩やか追加利上げが適切となる。

「長期的な金融政策枠組み巡る決定、当面は必要ないと考えており、任期満了まで職務遂行する意向である。」

「自身の将来の計画巡りトランプ大統領と協議するつもりはない。」

※現状トランプ大統領は経済振興を考えており、FRB側は景気過熱対策を考えています。両者の意見は対立していますが、イエレン議長は続投するつもりがない模様です。

※FRB議長は、アメリカ大統領が指名し上院議会で賛成を得る必要があります。

 

「弱いコアインフレ指標に留意する必要がある。」

「インフレ上昇の環境は現在整っている。」

「一部のインフレ指標に過剰反応しないこと重要、指標はノイズ伴う可能性がある。」

※インフレ過熱がいつ起こってもおかしくないと考えていますが、一部の指標でパニックになり市場に混乱が起きないように注意喚起を行っています。

 

「この日発表のCPI統計は内訳の多くで弱さ示す、FRBは注視へ。」

「財政政策変更への期待が消費者・企業支出の変化もたらしたとの確証はさほどみられず。」

「インフレ目標の適正水準を将来的に見直す可能性がある。」

※CPI統計→消費者物価指数です。物価の上昇は予想より緩やかですが財政政策(バランスシートの縮小)が原因とは言い切れないレベル。

 

「バランスシートの縮小計画に着手する際、市場が大きく反応しないこと望む。

「バランスシート政策、市場が用意できるよう事前に知らせる意向である。」

「バランスシート縮小開始時期は未だ決定していない。比較的早期に開始する可能性もある。」

※バランスシートの縮小に関しては、早めに行いたい模様です。(任期中にある程度カタチにしたいのかも?)

 

 

バランスシートの縮小とは?

 

結局のところ真新しい政策はなく、予定しているバランスシートの縮小を早めることとイエレン議長の続投の意志がないことが主な内容でした。

ここでバランスシートの縮小についてもまとめていきたいと思います。

 

バランスシート縮小とは、FRBの国債や債券などの保有資産の量を減らす、という意味です。

 

リーマンショック後、大規模な量的緩和(QE)を実施してきた結果、現在のFRBの保有証券は4.5兆ドルに上るとされております。

そしてその内の米国債が2兆ドル以上あるので、FRBの保有証券の半分近くが米国債というわけです。

現在のFRBの資産買い入れ状況は、QEは止めたものの、償還期限のきた債券を再投資する形が取られておりました。

いわゆる、この再投資を辞めていくことになるでしょう。

 

さて、バランスシートを縮小させるとどうなるでしょうか。

まず単純に国債の買い入れがなくなるので、長期金利が上昇します(金利が低いと買い手がつかないため。)

長期的に30年間も下落している長期金利市場です。

長期金利は下落をしきっており、特にリーマンショック後からはさらに長期金利は下落したため、ここの下落分を取り戻しにいくような値動きになるかもしれません。

ですので単純に長期金利の上昇が考えられます。

 では米国の長期金利が上昇しますとどうなるでしょうか。

  金利が高い→世界中から買いたい人が増える→ドル高になる

 

良いことづくめに見えますが、バランスシートが縮小するということは、MBS(住宅ローン債権)への再投資もなくなりますから、利上げ+再投資なしですと、住宅ローンの返済金利も急激に上昇してしまいます。

一歩間違えるとリーマンショックの再来もありえます。

そのため、米国株式市場にとって、本当に大丈夫なのか?っといったネガティブ材料に受け取られる可能性があります。

 

いずれにしても、バランスシートの縮小の際には警戒する必要がありそうです。

 

 

まとめ

ジャクソンホールという材料はこなしましたが、今後も膠着相場は続きそうです。

ジャクソンホールでのサプライズを警戒して売買を手控えていた投資家がマーケットに戻るということも期待できますが、今度は他の不安材料がクローズアップされてきます。

今回は、イエレン議長の続投の意思がないことと、バランスシートの縮小はかなり早い段階で行われることを確認しておいてください。

 

あくまでご参考までに。

 

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

 

 

 

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