【フィンテック】ケニアで爆発的に普及したM-Pesa(エムペサ)とは?

こんにちは!証券兄さんです。

フィンテックには高速インターネットや最新テクノロジーが必要であり、それを使う個人・法人も高性能のスマホやパソコンを持っていないと始まらない、そういう印象を持つ方もいらっしゃると思います。

しかしながら、「銀行口座」など先進国ではごく当たり前の金融サービスがあまり普及していない新興国においても、独自の「ローテク」フィンテックが花開いているのです。今回は、それらのフィンテックについてまとめていきたいと思います。

 

ケニアで「ローテク」フィンテック

 

 ケニアは東アフリカに位置する国です。コーヒーのイメージを持つ方もいらっしゃるかしれません。この国では、銀行口座の保有率が低く、普及が進んでいません。農村部から都市部に出稼ぎに出る人が多いという事情もあって、家族への仕送りなど少額送金のニーズが高かったのですが、銀行口座が広く浸透していないため、現金を郵送したり、バスなどで農村部に向かう知人や友人に託したりしていたようです。しかし、郵送だと紛失のリスクがありますし、手渡しにしても盗難や持ち逃げの可能性が否定できないなど安全面で問題がありました。

 一方で、ケニアでは携帯電話が広く普及しており、普及率は2010年時点で6割を超え、2015年6月末には約84%となっています。銀行口座は持っていないけれど、携帯電話は持っている――こうした人々が多い状況にあって、2007年に登場したあるサービスがケニアのお金事情を激変させることになります。それがフィーチャーフォン(ガラケー)からでも送金できる、いわゆるモバイル送金のサービス「M-Pesa(エムペサ)」です。

 

 M-Pesaの仕組みとは、どういったものなのでしょうか。銀行口座を持たず、ガラケーでお金のやり取りをする方法といわれてもピンと来ないかもしれません。また「モバイル送金」というと、日本の銀行が提供している「モバイルバンキング」と似たサービスなのか、と思われるかもしれませんが、そうではありません。

 モバイル送金をざっくり説明すると、銀行口座を持っていなくても、携帯電話のショートメッセージ(SMS)を使って、お金を送信したり、受け取ったりできるサービスです。その代表的なサービスがケニアの通信事業者サファリコム(Safaricom)が提供するM-Pesaというわけです。

 M-Pesaの送金サービスでは、まず利用者はM-Pesaのアカウント(口座)を開いた後、サファリコムの窓口や9万店を超えるともいわれる代理店で自身のアカウントに現金を預けます。送金する際はSMSで送金先と送金額を指定し、送金先に暗証番号を送ります。受け取った相手は、窓口で暗証番号を提示するなどして現金を受け取ります。送信にはインターネット回線ではなく、携帯電話回線が使われます。

 この送金方法はサービス開始当初から、携帯電話を持ってはいても銀行口座を保有せず金融サービスを利用できなかった人々の需要に応え、急速にかつ爆発的に広まりました。2016年9月にサファリコムが公表した資料によると、国全体の携帯電話契約者数が3,300万回線といわれるなかで、その利用は2,670万口座にもなるそうです。店舗やレストランなどの日常生活における幅広い決済にも対応しており、2017年における送金額は実に約3.4兆KES(ケニアシリング)にものぼり、M-Pesa経由で動くお金は、ケニアのGDP額の約50%にも及ぶといわれています。

また、M-Pesaではこうした個人間の送金のほかに、電気・水道代や学費の支払い・決済や貸付などといった送金以外の金融サービスも拡充しています。既存の金融機関との連携も進めており、先進各国のフィンテック事例とはまったく異なる発展を遂げつつあります。

 

 広く世界を見てみると、スマホを持たない人は数知れずいますし、ネット環境がない場所に暮らす人だって沢山います。ですが、フィンテックはこうした人々の生活さえも一変させる可能性があることを、M-Pesaが普及したケニアの事例は示しているといえます。

 テクノロジーを活用し、その地の生活環境や社会構造にフィットするかたちで、革新的なお金に関するサービスを実現する、そしてそれが人々の生活を劇的に変えることになる、それがフィンテックの本質だといえるでしょう。

 

あくまでご参考までに。

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