こんにちは!証券兄さんです。
先週の米国株式市場は、米中間選挙が事前予想通りの結果となったことから、リスクイベントの通過が評価されて反発が継続しました。
今週は、米中の通商交渉、米議会の動きに加え、好調が見込まれている米国の10月小売売上高が注目されるでしょう。
先週の米国株式市場を振り返る
先週の米国株式市場は、11/6(火)の米中間選挙で「下院は民主党が過半を奪回、上院は共和党が過半を維持」と事前予想通りとなったことから、11/7(水)に大幅高となりました。
議会の「ねじれ」で政権の政策推進力は低下が見込まれるものの、選挙後の会見でトランプ大統領が下院の民主党議員に対して、対決ではなく協力を呼びかけたことがポジティブに反応。
S&P500指数は週間で2.1%の上昇です。
業種別では、相場全体は反発となったものの、世界経済の減速に対する懸念や長期金利の上昇を背景とするバリュエーションへの警戒が根強く、物色はディフェンシブ性の高い業種が優位となっています。
騰落率トップの「ヘルスケア」は、ディフェンシブ性に加え、民主党が下院の過半を奪回してトランプ大統領が撤廃を目指すオバマケアが維持される可能性が高まったことが背景とみられます。
先週の経済指標では、
・米国の10月ISM非製造業景況指数が60.3
・11月のミシガン大学消費者マインドは98.3
と、いずれも前月水準から低下したものの予想を上回り、米国の個人消費とサービス業は堅調が続いています。また、
・中国の10月貿易統計で輸出は前年比15.6%増、輸入は同21.4%増
と、前月の伸び率、市場予想とも上回りました。
今週の米国株式市場の注目ポイント
今週の米国株式市場は、米中通商交渉の行方と民主党が過半を奪回した下院の動きを横目で見ながら、11/15(木)の10月米小売売上高が注目されます。
この統計は前月比0.5%増と高い伸びが予想されていますが、予想通り好調なら11月、12月の年末商戦に対する期待が高まるでしょう。
産業景気に弱さが見られる中、相場は好調な個人消費が支えていると見られるため重要です。
米中の通商交渉に関しては、11/30(金)~12/1(土)のアルゼンチン・ブエノスアイレスでの「G20サミット」において米中首脳会談の実現が期待されています。
米国側は同会談が不調の場合、中国からの残りの輸入品にも関税をかける意向と警告しています。同会談に向けて、高官級の交渉が注目されます。個人的には、米中の貿易戦争はまだ終わらなそう。
今週の経済指標では、
・日本の7-9月期実質GDP(前期比年率0.9%減の予想)
・ユーロ圏の7-9月期実質GDP(前年比1.7%増の予想)
・中国の10月鉱工業生産・小売売上高・固定資産投資(鉱工業生産は前年比5.8%増の予想)
・米国の10月小売売上高(前月比0.5%増の予想)
・米国の10月鉱工業生産(前月比0.2%増の予想)
などの発表が予定されています。
あくまでご参考までに。
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