こんにちは!証券兄さんです。
先週の米国株式市場は、注目の消費者物価が予想以上の上昇となって長期金利の上昇基調も続きましたが、PERの低下を背景とした押し目買いが優勢となって大幅に反発しました。
今週はFOMC議事要旨が注目材料ですが、相場のボラティリティは低下、落ち着きを取り戻すと考えられます。
先週の米国株式市場を振り返る
先週の米国株式市場は、S&P500指数は5連騰となりました。2/14(水)には、消費者物価指数が市場予想以上、小売売上高が市場予想以下と株式には最悪の組み合わせとなって株価も一時大きくマイナスに反応しました。しかし、予想PERが17倍台前半と割高感が解消していたことから、押し目買いが優勢となりました。主要企業の10-12月期決算発表が終了しており、自社株買いが発動しやすかったということも反発の要因だと思われます。
S&P500指数は週間で4.3%の上昇となり、昨年末比でも2.2%のプラスに復帰しました。
業種別では、「情報技術」「金融」「資本財・サービス」が上位となり、先々週から「景気敏感>ディフェンシブ」の傾向が継続しています。「情報技術」はアップルが牽引、「金融」は長期金利の上昇を評価し始めていると見られます。一方、原油価格の反落を受けて「エネルギー」は1ヵ月で11.4%と大きな下落となりました。
先週発表の経済指標では、
・1月の米消費者物価指数は食品とエネルギーを除くコア指数が前年比1.8%増と市場予想の同1.7%増を上回りました。同指数の抑制要因となっている携帯電話料金、新車価格、アパレルのうち、後ろの2つには低下一巡の兆しがあり、物価は底離れの可能性が高まっているようです。
・1月の米小売売上高は前月比0.3%減と市場予想の同0.2%増を大幅に下回りました。前年比でも17年9月~12月の5%以上の増加から同3.6%増へ一服となっています。
今週の米国株式市場の注目ポイント
今週の米国株式市場は、ここまで高まった株価変動性の低下が想定できるでしょう。一時16倍台前半まで突っ込んだS&P500指数の予想PERは17.6倍まで回復しています。18倍を超えると、再び割高感が台頭してくるでしょうから、ここからの上昇には慎重になりやすいでしょう。一方、経済動向、企業業績は良好です。さらに株価が上昇しても割高感が生じないくらいにEPSは上方修正されそうなのか、これからに注目です。
テクニカル的(S&P500指数ベース)には、上値抵抗になると想定された一目均衡表の「雲」を簡単に下から上に突き抜けました。目立ったファンダメンタルズの改善がなくとも下から上に抜けられたのは、下げが需給によるものだったから、と解釈できるでしょう。移動平均線では、200日移動平均線にザラバでタッチしてボトムを付け、50日移動平均線まで戻ったところです。
今週の注目材料は、2/21(水)発表のFOMC(連邦公開市場委員会)の議事要旨(1月30・31日開催分)があげられます。株価急落を受けて市場予想に変化が起きている3月の利上げはあるのか、年間3回の利上げ回数の市場予想に変化が起きるのか、また、先週一時2.9%台に乗せた米10年国債利回りに与える影響も注目されます。ただ、今回の議事要旨は株価急落前の開催であるため、市場の反応は複雑になりやすいと考えられます。
今週の主要な経済指標として、
・2/21(水)に米国の1月中古住宅販売件数(前月比0.9%増の予想)
・2/22(木)にドイツの2月IFO企業景況感指数(前月からやや低下の117の予想)などの発表が予定されています。
証券兄さんの注目銘柄
マリオット インターナショナル A(MAR)
株価:140.44 USD 2018/2/21
PER:38.37倍
PBR: 13.52倍
配当利回り:–
参照:yahooファイナンス
世界127ヵ国で6,500のホテルを運営する、世界最大級のホテル企業です。主なブランドとして、「Marriott Hotels」「Westin」「The Ritz‐Carlton」「Le Méridien」などを擁します。
先週決算が発表された同業のウィンダム ワールドワイド(WYN)、ヒルトン ワールドワイド ホールディングス(HLT)、ハイアット ホテルズ A(H)のいずれも市場予想を上回る決算で、業界全体に好調の波が訪れていると見られます。2/16(金)発表のミシガン大学消費者信頼感指数は、市場予想の95.5を大きく上回る99.9と高水準で、好環境の継続が期待されます。
あくまでご参考までに。
今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!
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