株の豆知識 その⑮ ROEとは?

こんにちは!証券兄さんです。

今回は、株式の銘柄を判断するための重要な指標の一つである「ROE」についてまとめていきたいと思います。前回の「PER・PBR」と合わせて覚えて下さいね。

 

ROE~株主利益の指標~

 

自分のお金でどれだけの利益を生み出したか?という効率性を測る指標です。株式会社は多くの株主からお金を集め、そのお金を使ってビジネスを展開します。

株主としては、出資した会社があなたのお金を効率よく使って、多くの利益を上げて欲しいと思いますよね? そこで、会社が効率よく経営できているかどうかをROEでチェックします

 

例えば、あなたが現在1万円を持っているとします。これは自己資金です。

このお金を使ってビジネスをするわけですが、1万円でビジネスを展開するのは難しいのでパチンコに行くとしましょう。

自己資金の1万円をパチンコに投資した結果、運良く3万円の利益を得ることができました。この場合、ROEは「3万円 ÷ 1万円 × 100 = 300%」となります。1万円の元でが3倍になっているので経営効率は凄く良いです

 

では、同じく1万円を元手にして今度は定期預金に預けることにしましょう。定期預金に1万円を預けた結果、300円の利息を得ることができました。

この場合、ROEは「300円 ÷ 1万円 × 100 = 3%」となります。先ほどのROE300%と比較すると効率は悪いです

 

もし軍資金が100万円だった場合、定期預金で3万円の利息を得ることができますが、ROEは「3万円 ÷ 100万円 × 100 = 3%」と変わりません。

つまり、見かけの利益がどれだけ大きくとも軍資金が多ければ利益も多くなるのは当たり前であり、大切なのはいかに少ない元手で大きな利益をあげることができたかという「効率性」なのです

この効率性がわかるのがROEです。

 

 

ROEの計算方法

 

 

ROEは一株当たり純資産と一株当たり純利益で表すことができます。

一株当たり純利益は、企業が発行した株数が100万株あり、企業活動により、税金等も引いた利益が1億円あったとしたら、

一株当たり純利益は、1億円÷100万株=100円/株となります。

一方、1株当たり純資産について考えると、純資産とは資産から負債を引いた額ですので、純資産=資産-負債 という式で表せます。

一株当たり純資産とは、純資産を発行株式数で割ったものです。純資産が100億円で発行株式数100万株だとしたら、

一株当たり純資産は100億円/100万株=1000円/株となります。

 

具体例を出すと、

・一株当たり純利益:100円/株

・一株当たり純資産:1000円/株

だとしたら、ROEは

ROE=100/1000 ×100=10%

となるわけです。

 

改めてまとめると、ROEは株主からみた利益率を表した指標を表しています。言いかえるならば、

この企業に私が投資したら、どのくらいのバック(利益)があるんだろう?

という疑問に答えた指標ということができます。なぜならば、純利益→株主に帰属する利益、純資産→(ほぼ)株主の資本金となっており、どちらも株主視点のお金だからです。

 

さて、このROEなのですが、10%を超えると優良株と言われています。もちろん業種にもよるのであくまで目安として考えてください。

IT関連株では、大型な設備投資みたいなものがないので、ROEが高くなる傾向がありますので、30%以上なら優良株と言えるのではないでしょうか。

製造業等で10%を超えている企業は間違いなく力があると言えると思います。

 

 

ROEをチェックする際の注意として、ROEと一緒に、自己資本比率もチェックする必要があります。

 

ROEは
ROE=一株当たり純利益/一株当たり純資産×100

 

という式なので、一株当たりの純資産が小さければ、自然とROEが大きくなります。一株当たりの純資産が小さいということは、負債が多い企業となり、倒産リスクが高いことを表します。

見掛け上の数字に騙されないようにしましょう。

 

 

ROEと企業の利益成長を結びつける

 

投資をする際、大切なのは企業の将来の業績を予測することです。そこで、ROEを手がかりにして会社の将来の業績を予想する方法を紹介します。

企業Aのスペック
現在の株価は150円

1株あたり利益(EPS)は10円

1株あたり純資産(BPS)は120円

PERは15倍
計算式は、株価(150円) ÷ EPS(10円)

PBRは1.25倍
計算式は、株価150円 ÷ BPS(120円)

配当性向は50%(純利益の半分を株主還元)

ROEは8.3%
計算式は、EPS(10円) ÷ BPS(120円) × 100

 

現時点の業績が上記のような場合、まず最初に1株あたり利益(EPS)10円のうち、半分が配当金として株主に還元されます。(配当性向50%のため)

残った5円は内部留保として企業の中に蓄えられ、1株あたり純資産(BPS)が120円から125円に膨らみます。BPSが125円になったので、株価変動がなければPBRは1.25倍から1.2倍に下がります。

翌年もROE8.3%を継続できると考えると、自ずと翌年のEPSが予想できます。なぜなら、「ROE(8.3%) = 10.375 ÷ 125」という計算式が成り立つからです。

 

純資産が増えると会社はより多くの成長投資を行えるようになります。仮に経営効率が衰えず、同水準の効率(ROE8.3%)でビジネスを実現できれば、EPSは10.375に拡大します。このうち半分が配当金として株主に還元され、残りが純資産として蓄えられます。

同じように、ROE8.3%の経営効率を続けられたと仮定して5年間の業績を考えてみます。

指標ROE株価BPSEPS配当金内部留保PERPBR
1年目8.3%150円120円10円5円5円15倍1.25倍
2年目8.3%150円125円10.375円5.1875円5.1875円14.46倍1.2倍
3年目8.3%150円130.1875円10.8円5.4円5.4円13.8倍1.15倍
4年目8.3%150円135.59円11.25円5.625円5.625円13.3倍1.10倍
5年目8.3%150円141.2円11.7円5.85円5.85円12.82倍1.06倍

 

このように、一定のROE(経営効率)でビジネスを継続できると、純資産の拡大に伴って利益も増えるため、企業の業績が向上していきます

 

また、企業の業績がよくなるに従って、配当金も増えていきます。

企業の業績が向上しても株価が変動しない場合、PERとPBRが年々下がることになり、次第に割安感が出てきます。

 

1年目の配当利回りは0.33%であるのに大して、5年目の配当利回りは0.39%となっており、配当利回りも向上します。

つまり、一定のROEが持続すると予想できれば、将来的に企業の純資産と純利益が拡大し、PERとPBRが下がって割安感が出てきて、配当利回りも高まることになります。そのような中で、株価が一定ということは考えにくいので、結果的に業績が裏付けとなって、PERとPBR、配当利回りが適正水準になるまで株価が上昇します。

 これが、業績が株価を押し上げる理由です。

 

 

企業の将来の業績は誰にも予想できませんが、ROEをベースに考えると将来の利益が予測しやすくなります。ウォーレンバフェット氏が高いROE銘柄を好むのはこれが理由です。目先の株価にとらわれず、高い経営効率の会社に投資するのも一つの手ですね。

 

 

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

 

 

 

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