東芝:メモリー事業の売却先「日米韓連合」に

こんにちは!証券兄さんです。

東芝のメモリー事業の売却先が決まりそうですね。予想してた人も多いと思いますが、株価のV字回復になっています。そんな東芝のこれまでの経緯と、これからについてまとめていきたいと思います。

 

 債務超過解消のためメモリー事業の売却手続きを進めている東芝は21日、産業革新機構や米投資ファンドで構成する日米韓連合を優先交渉先とすることを決めたと発表した。28日の株主総会までに最終合意し、2018年3月までの売却完了を目指す。

 

かみ砕いた解説

 

Q:このニュースって何?

多額の赤字を出した東芝が、それを補うために自社のメモリー事業を売却する先が決定しそうといニュースです。

 

Q:なんで多額の赤字を出したの?

これまで赤字を毎年隠していた(粉飾決算)のが明るみなったのです。

 

Q:メモリー部門って何?

フラッシュメモリというデータを記憶する部分を開発する部門です。ゲームのメモリーカードのようなものを想像するとわかりやすいかもしれません。

 

Q:何で売却先が決まることでニュースになるの?

今回のフラッシュメモリは世界最先端の技術で、日本としてはあまり海外に流出したくない技術です。そのためどの国の企業が買収するか注目を集めていました。

 

Q:このニュースの影響は?

今回売却先が日本、米国、韓国の合同になったことで大幅な技術流出は避けらたとなります。また東芝がすぐには倒産しないということで、株価が回復するでしょう。

 

 

詳しい解説

 

本日午前に開いた取締役会で、官民ファンドの革新機構や日本政策投資銀行、米ベインキャピタルなどからなり日本政府が支援するこの陣営に決定しました。合意に至れば、関係国当局の独占禁止法上の手続きなどを進める。韓国半導体大手のSKハイニックスや三菱UFJフィナンシャル・グループも同陣営に融資で加わるとのこと。

東芝は日米韓連合の買収提案について「メモリー子会社の企業価値、国外への技術流出懸念、国内雇用の確保、手続きの確実性などの観点から総合的に評価した」と発表文の中で述べました。これまでの入札では、日米韓連合を最有力候補に、米半導体ブロードコムを中心とする陣営も有力候補として競り合っていました。

東芝広報担当の平木香織氏によると、日米韓連合の買収提案はメモリー子会社株式100%の購入が前提で約2兆円に上るものです。しかしながら、SKハイニックスと三菱UFJによる融資の具体額については現段階では明らかにはしませんでした。

 

東芝は稼ぎ頭だったメモリー事業を4月に分社し、東芝メモリを設立しました。その売却により米原発事業の損失で陥った債務超過を年度内に穴埋めすることを目指しています。ブロードコム陣営は買収額として2兆2000億円を示していたとのことです。

日米韓連合の軸となる産業革新機構は、コメントを発表し「東芝の取締役会決議の内容は認識している。今後は正式な契約に向けてコンソーシアムとして具体的な調整を進めたい」と述べました。

 

21日の東芝株は、前日の取引終了後から、優先交渉先として日米韓連合で最終調整との報道が伝わる中、上昇して始まったが終値は前日比2.2%安の323円となりました。大きな上昇にはつながらなかったものの、債務超過の観点からの上場廃止リスクはこれで解消できるのが大きいですね。安値で買った方々が一旦利益確保に動く流れになるかもしれません。

 

現状は安定してきた東芝ですが、そもそもなぜこのようになったのかを振り返ってみましょう。

 

 

 

 

東芝粉飾決算事件とは

2015年(平成27年)7月20日、第三者委員会の報告書により、経営トップの関与による2009年3月期から2014年4 – 12月期で計1518億円の利益を水増しする粉飾決算を行っていたことが報告されました。

 

同報告書では過去7年間で1500億円を超える利益の水増しの事実に加え、「チャレンジ」と呼ばれる予算達成のプレッシャー、経営トップが関与して“不適切会計”が行われたと分析しています。ただ自分たちの責任逃れなのは間違いないのでしょう。

 

この問題により、7月21日に田中久雄が社長を辞任するほか、副会長で前社長の佐々木則夫、相談役で前々社長の西田厚聰ら7人が取締役を辞任することが発表されるなど、歴代3社長含む経営陣が7年間に渡り、この事件を主導してきたとして東芝株主からも株主代表訴訟で訴えられています。

まぁ株主達に嘘をついていたのですし、粉飾している間は自分たちの減給や引責などを回避していたのでしょうがないとは思います。

 

この不正会計処理の対象は、差別化が失われて利益の出にくくなったパソコン事業、リーマンショックで落ち込んだ半導体事業、2011年3月の福島第一原子力発電所事故の影響で、新規受注が落ち込んだ巨額の資金で買収した米ウェスティングハウス・エレクトリック・カンパニーの原子力発電所事業などが発覚しています。

これらの事業の不採算によって財務体質が悪化し、赤字をごまかすために粉飾決算を行ったとみられています。

 

この粉飾決算の発覚を引き金に、2016年の第1四半期決算において経営危機に陥り、1万4千人規模の人員削減と注力部門への異動、不採算事業からの撤退といったリストラを行いました。

不採算事業である家電、パソコン、LED照明やCMOSイメージセンサからは撤退し、発電機などの「エネルギー事業」、フラッシュメモリやFlash SSDなどの「ストレージ事業」、およびエレベータなどの「社会インフラ事業」に注力する方針であると報道されたそうです。

経営再建の切り札として、医療機器子会社の東芝メディカルがキヤノンに売却され、債務超過は回避されました

また、家電部門は中華人民共和国の美的集団に売却され、パソコン部門は切り離しVAIOに統合する協議が進められていました(2016年4月に解消)。

 

 

2016年3月期決算では、事業会社で最大となる7191億円の連結営業赤字となり、4832億円の最終(当期)赤字となりました。

 

まとめ

 

結局赤字としては膨大な額であり、今回売却する「メモリー部門」で一息はつきますが、主力がなくなるので未来は明るいものではないでしょう。株価が下がっていた時期に買った人は今回なかなかの利益がでると思いますが、今後は上がる見込みがないのではと証券兄さんは考えます。あくまでご参考までに。

 

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

 

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