憲法改正が市場に与える影響とは

こんにちは!証券兄さんです。

政治と株は非常に密接にかかわってくることは、みなさんご存知だと思います。最近では「共謀罪」が法案として成立しましたが、微々たる影響でした。今回はもし憲法改正がおこなわれたら、どれほど大きな影響がでるのかについてまとめたいと思います。

 

そもそも憲法改正とは

 

「憲法」というと、この文字から何か非常に堅苦しい感じを受けるかもしれません。ところが、そんなことは決してありません。「憲法」の「憲」は、「手本となる大もとのきまり」という意味ですから、「憲法」とは「きまりの中のきまり」ということになります。
それでは、「きまりの中のきまり」とはどういう意味でしょうか。「憲法」とは、ひとくちに言えば「一国の政治をだれが、どのようにおこなうか」の根本原則、つまり国の大もとを決めたものなのです。
その意味で、「日本国憲法」は日本という国家の大もとを定めたものということになります。

 

 

それでは最近話題に上がることも多い、「憲法改正」が何を指すかというと、憲法になかった自衛隊を、憲法にちゃんと加えようという改正なのです。

これ自体はあまり意味があるものではないです。なぜなら現状でも、政府見解では、自衛隊は合憲なのですから、もともと憲法に反しない自衛隊を憲法で明文化したところで暗黙の了解が公然になるだけです。

それでは、憲法9条を改正をする意味とは何なのか。9条の2の第3項には、
「第一項の規定による任務を遂行するための活動」とあります。

3項には、自衛戦争のほかに「国際社会の平和と安全を確保するために国際的に協調して行われる活動」をすると書いてあります。これが、テレビなどでも取り上げられる集団的自衛権というものです。
実際のところ、集団的自衛権ってなんなのでしょうか。

具体例で言いますと、日本とアメリカ(という集団)で、相互に自衛力を提供することを言います。言い換えれば、日本が他国に攻撃されたらアメリカがその他国に反撃する義務を負います。逆に、アメリカが他国に攻撃されたら日本が反撃する義務を負います。

これが、集団的自衛権というやつです。国と国との契約ですね。憲法9条改正によって、アメリカ(などの国)との間の集団的自衛権が導入されることになります。

 

この問題に対して、政治家や有権者の方はさまざまな意見を出してより良いものにしようとしています。

 

 

この記事では、「憲法改正」の是非ではなく仮に憲法改正が行われた際の市場への影響について書いていきたいと思います。

 

 

「憲法改正」が与える市場への影響

 

安倍晋三首相は憲法記念日の5月3日に憲法改正に関するメッセージを発表し、次の3点を明言しました。

・「2020年を新しい憲法が施行される年にしたい」

・「9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込む」

・「高等教育についても、全ての国民に真に開かれたものとしなければならない」

憲法改正は、安倍首相の政治家としての究極の目標と認識されてきました。安倍政権発足時から、経済・外交安全保障分野で一定の実績を積み、政治的資本を蓄え、ついに憲法改正に踏み込んだ形となります。

 

憲法改正が金融市場にとって極めて重要となるのは、政治日程に乗ったことで、今後の政治・政策が憲法改正を軸に展開すると考えられるからです。

要するに、憲法改正の動きが始動したことによって、2018年が日本の政治、マクロ経済政策にとって大きな転換点となる可能性があります。

 

まず今後の憲法改正スケジュールについては、安倍首相の「2020年を新憲法施行の年に」という目標と政治関連の発言をもとに推測すると、2018年年央から2019年初頭に憲法改正の発議を行い、2018年後半から2019年年央に国民投票を衆院選か参院選と同日に実施、あるいは衆院選と参院選の間に実施とのシナリオが浮上します。

もう一つの流れとして、2019年中の憲法改正の発議および2020年前半までの国民投票の場合、国会で憲法改正の議論を深めることができるが、長期間にわたって憲法改正が政争の具となる可能性や、北朝鮮情勢によって高まってきた改憲機運の失速、その時点での議席数の不確実性を考慮すると、現時点でメインシナリオとして政権から選好されるとは思えません。

 

短期的には株とドル円の下支え要因に

 

憲法改正の遂行に多大な政治的資本が必要であり、労働市場の規制緩和や社会保障改革などは当面すぐには進まないと考えられます。

むしろ、憲法改正を遂行する必要性が拡張的な経済政策を行う政府の機運を高め、株式市場やドル円の下支え要因となる可能性があります

 

経済政策面では、日銀の黒田東彦総裁と2人の副総裁の任期が2018年4月と3月に満了しますが、政策の継続性が政府の最優先事項であると考えられるため、黒田総裁が再指名されるか、退任の場合はハト派の総裁を後任に据えると考えられます。現在の方針を変えない流れになりそうです。

 

財政の面では、2019年の消費税率引き上げと基礎的財政収支(プライマリー・バランス)目標の延期や変更が想定されます。これらはインパクトが強いので政権に影響を与えかねないからです。

一方、もしそうした措置が国債格下げにつながれば、日銀の長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)の実施がより難しくなる可能性も出てきます。

 

 

中期的には政治的不確実性上昇で株安・円高へ

憲法改正が発議から国民投票の段階になると、政治的不確実性の高まりから警戒感が強まり、株式市場に一時的にネガティブとなる可能性があります。憲法改正が否決となれば、安倍政権に対する不信任と受け止められる可能性が高く、少なくとも自民党内でポスト安倍の動きが活発化し、政権が不安定化します。

政権(首相)交代となった場合、現在の経済政策からの抜本的な転換の可能性が浮上します。世論の動向によっては、そのリスクシナリオを市場は警戒し、一時的にリスクオフとなり、株安、円高となる可能性があります。

 

 

長期的には改憲実現なら株やドル円にポジティブに作用か

長期的動向は不確実であるが、憲法改正が成立すれば、安倍政権の求心力は高まり、労働市場や社会保障制度などの政治的資本を要する構造改革に踏み込む可能性が浮上します。

また、憲法改正も、国民の意思に基づき現実に沿うよう憲法を柔軟に改正すると仮定すれば、株式市場にとってネガティブに作用するとの判断は難しいと思います。

 

逆に、憲法改正が否決されれば、政権交代のリスクは上昇し、株安、円高圧力が発生すると考えられます。これは、将来的にポスト安倍と目される可能性を有する面々の財政金融政策のスタンスが安倍首相ほど拡張的でないか、包括的な経済政策スタンスが不明であるからです。低インフレ環境に鑑みると、政権交代はデフレへの回帰を想起させるものになるかも知れません。

 

 

まとめ

 

憲法改正による様々な可能性が考えられますね。政治的イベントは、市場への影響が大なり小なりあります。特に憲法改正は大きな影響与えると思いますので、注目してくださいね。

 

 

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

 

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