ヤマト運輸の27年ぶり:宅配便値上げ 

こんにちは!証券兄さんです。

ヤマト運輸の宅配便料金値上げについてまとめました。最近では通販を利用する人も多く、証券兄さんも愛用しています。宅配便業界は今後どのようになっていくのでしょうか。

ヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングスは4月、健全な労働環境を守ることを理由に27年ぶりの運賃値上げ方針を表明。首都圏から大阪まで最小サイズの荷物を送る場合、現在700円の運賃が10月1日以降は840円となるなど、最大2割引き上げる。また、過去2年間で計190億円のドライバーらへの未払い残業代があることが社内調査で発覚し、速やかに支払うことも発表した。

 

ヤマトの運賃改定は、所得の拡大で経済成長の推進を目指すアベノミクスの進展と解釈することもできます。完全失業率は2.8%と1994年以来の低水準まで下がり、有効求人倍率も1.48倍と1974年以来の高水準で労働需給がひっ迫している状況です。つまり働き手が欲しいというのが現状です。値上げが賃金上昇へとつながり、その結果個人消費を拡大させるという「経済の好循環」が動き始めているという見方もできます。

一方で、2%の物価上昇という目標実現の難しさも浮き彫りになりつつあります。ヤマトの場合は物流需要の急増でドライバーが不足したことを背景に値上げに踏み切れましたが、他の業界ではそこまで環境が深刻化しておらず、値上げの動きが広がるかは不透明なためです。値上げをすれば当然競争力は落ちますので、なかなか踏み出せていないのが現状です。

 

コスト増による値上げ

ヤマト運輸の小菅泰治常務はインタビューで、運賃の値上げは「どうしても膨らんでくるコストをまかなうため」だったと説明しました。日本物流団体連合会の工藤泰三会長は5月の会見で、「ドライバー不足は日本が直面している深刻な問題。物流業界としては生産性を高め賃金を上げることが喫緊の課題」と述べ、業界全体が危機的状況にあると指摘しました。あまりにも需要が大きくなって支障をきたしているということです。

厚生労働省の統計によると、2015年の中小型トラック運転手の年間所得額は388万円と、全産業平均の489万円を約2割下回っています。一方で、中小型トラック運転手の年間労働時間は2580時間と、全産業平均の2124時間を約2割上回っている。つまり、現状でトラック運転手は普通の職業の60%程度の賃金で働いているということです。

小菅氏は、ドライバーの所得水準が他産業と比べて下位にあるのは事実と認めると発言しました。しかし「ヤマトは運送業界のなかではトップクラス、全産業より低いことはないと自負している」と話しました。今後はボーナスや表彰制度などを一層充実させることを検討しているとのこと。ア

国土交通省貨物課の加藤進課長は「今の若い人にはトラックドライバーは魅力的な職種とは映っていないようだ」と分析する。総務省の統計では、トラック業界で働く人の約45%が40ー54歳で、29歳以下の層はわずか9.1%。他の産業との比較でも低賃金・長時間労働が横行しており、人材不足の解消には労働条件の改善が不可欠だと訴えました。

 

石井啓一国交相は5月の会見で、長時間労働を是正するため、政府が3月末に決定した「働き方改革実行計画」に、運送業に時間外労働規制を適用するほか、環境整備に向けた制度の見直しや支援措置を行う方針を盛り込んだと話しました。

過剰なサービス

国際的に見るとヤマトをはじめ各社の宅配サービスは過剰とも言えます。ほぼ2時間の刻みで利用者は配達時間を指定でき、何度でも再配達を依頼することが可能です。これは海外と比べると非常に珍しいです。

先進国のアメリカでも、配送物をドアの前に放置や受取人が不在なら取りに来させる、場合によってはドアの上の隙間に挟むこともあるそうです。

経済同友会の小林喜光代表幹事は、今回のヤマトの値上げについて「これまで日本の消費者はサービスなど見えないものにお金を払うことに比較的意識が薄かった」と指摘し、「きめ細かいサービスや付加価値をきちんと認めるきっかけになるのでは」との見解を示しました。たしかに比べてしまうとそう思いますね。

大手3社を中心に適正料金を考えずシェア確保にこだわったことが、結果的に人材不足や低賃金の問題の根源にあると説明した。日本郵便は10年にシェア争いの流れから身を引いたということです。

これに対し、ヤマトの小菅氏はシェア争いは「われわれはあまり意識していない」と反論しました。「良いサービスをしていれば必然的に受け入れてもらえるとの考えでやっており、強烈なダンピングをして受注を取りに行く思想はないと言うのが本音」と述べました。ですが、業界の賃金を見ると厳しいのが本音ではないでしょうか。

ヤマトはドライバーの負担軽減と作業効率の向上を目指し、新たな取り組みも始めています。同社は4月から都内のセブンーイレブン30店舗で、店内に荷物を受け取れる宅配ロッカーを設置し試験運用を開始しました。設置エリアを順次拡大し、店舗数を増やす方針です。

自動運転も視野

さらに、自動運転技術を手掛けるディー・エヌ・エーと無人車両を利用した配送サービスの「ロボネコヤマト」の実験を藤沢市で始めた。利用者が時間と場所を指定すると、宅配ロッカーを積んだ車両がその場所まで走り荷物を受け取れる仕組みだ。当初はドライバーが運転するが、18年をめどに一部の配送区間での自動運転導入を計画している。20年の自動運転本格化に向けて動き出していますね。

ヤマトは人員も拡充する計画で、17年度は正社員とパートタイマーで計9166人を増員し、このうち7464人をドライバーに充てる。小菅氏によると4月からの応募状況は順調。正社員として積極的に受け入れていることや、パートの場合には要望に応じて柔軟に働ける時間や日数を受け入れるようにしているためだとのこと。

また、約110万近い法人顧客のうち、アマゾンジャパンも含む大口顧客約1000社との間で値上げや引き受ける荷物の量について交渉中と明かします。「1割や2割ではなく、かなりの顧客から理解を得て合意ラインに達している」とし、主要顧客との交渉を上期(4-9月期)中に妥結したい考えを示しました。

 

 

 

証券兄さんが銘柄を見る!

 

<9064>ヤマトホールディングス

2017/06/13 終値 2266.5円

PER:52.56倍 PBR:1.66倍 配当利回り:1.19%

今回の値上げは株価に関して大幅にプラス材料だと考えます。すでに10/1からの値上げは確定しており、アマゾンの配達に関しては佐川が撤退済みなことを考えればアマゾンは値上げを容認するしかありません。

ヤマトは単体でシェア55%を占めていて、そこが値上げするから他社に変えるという流れの前に佐川急便や日本郵便などが値上げする動きが出ると思います。

今回の値上げはそのまま業績に直結するため株価は大幅上昇すると予想します。2600円近くまでは上がり、その後は自動運転と宅配BOXの浸透によるさらなる利益向上になるのでは。(その時は大幅なリストラがありそうですが…)非常に期待できる銘柄だと思います。あくまでご参考までに。

 

今回も読んでいただきありがとうございました。疑問点や質問等がありましたらご意見下さい。次回もよろしくお願いします!

 

 

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